A two-promoter system of gene expression in C.elegans
Jaebok Choi, Anna P. Newman
Developmental Biology 296 (2006) 537-544
複数のSLアクセプターサイトを持つ遺伝子は、それぞれ独立したプロモーターによって起きているのではないかという仮説の基に調べられた論文。
この文を読んで何の事かわかる人はよっぽどSLトランススプライシングのことをご存知だと思いますが、
SLトランススプライシングマニアでない人はぜんぜんわかりませんね。
SLトランススプライシングはシススプライシングと同じ仕組みで起きていると考えられています。
なので、シススプライシングのアクセプターサイト、すなわちエクソンの5'端がSLトランススプライシングのために利用される可能性があるわけです。でも、普段はシススプライシングのほうがトランススプライシングよりも強いので、トランススプライシングが起こらず、シススプライシングが起こるわけです。
ところが、遺伝子の途中の内部イントロンから転写が開始するとどうなるでしょうか。
エクソンの5'端がシススプライシングのドナーを失うのでトランススプライシングが起こってしまうわけです。
つまり、2つ目のプロモーターがもし、内部イントロンから転写を開始していれば、新たなSLトランススプライシングのアクセプターサイトとなって短い遺伝子ができてしまうわけです。
詳しくは論文のFIG.1を見るとわかりやすいです。
この論文では238個の複数SLアクセプターを持つ遺伝子があり、そのうちの12個の遺伝子は
制御の異なるプロモーターが存在する事をいっている。
この論文は内部のプロモーターを予測した初めての論文らしい。
238個の遺伝子の特徴はイントロンが平均より長い傾向にある。
2つ目のプロモーターが入る余地が高いことをしめしているのか。
しかし、全体平均に比べてそれほど違いがあるのかそんなにクリアーでない。
1stエクソンが短い傾向にある。
これも全体平均に比べてクリアーではない。
驚いた事に子の論文は結局何の実験もせずに、解析と理屈のみで話が終わっている。
複数のプロモーターが制御しているという理屈は僕も大いに賛同するのだが、
予測だけでもいいものなのか?
バイオインフォマジックだな。
僕の考えとと一致していて興味を持って読んでみたのだが、解析だけでその解析も微妙な結果というのでちょっと残念。
Jaebok Choi, Anna P. Newman
Developmental Biology 296 (2006) 537-544
複数のSLアクセプターサイトを持つ遺伝子は、それぞれ独立したプロモーターによって起きているのではないかという仮説の基に調べられた論文。
この文を読んで何の事かわかる人はよっぽどSLトランススプライシングのことをご存知だと思いますが、
SLトランススプライシングマニアでない人はぜんぜんわかりませんね。
SLトランススプライシングはシススプライシングと同じ仕組みで起きていると考えられています。
なので、シススプライシングのアクセプターサイト、すなわちエクソンの5'端がSLトランススプライシングのために利用される可能性があるわけです。でも、普段はシススプライシングのほうがトランススプライシングよりも強いので、トランススプライシングが起こらず、シススプライシングが起こるわけです。
ところが、遺伝子の途中の内部イントロンから転写が開始するとどうなるでしょうか。
エクソンの5'端がシススプライシングのドナーを失うのでトランススプライシングが起こってしまうわけです。
つまり、2つ目のプロモーターがもし、内部イントロンから転写を開始していれば、新たなSLトランススプライシングのアクセプターサイトとなって短い遺伝子ができてしまうわけです。
詳しくは論文のFIG.1を見るとわかりやすいです。
この論文では238個の複数SLアクセプターを持つ遺伝子があり、そのうちの12個の遺伝子は
制御の異なるプロモーターが存在する事をいっている。
この論文は内部のプロモーターを予測した初めての論文らしい。
238個の遺伝子の特徴はイントロンが平均より長い傾向にある。
2つ目のプロモーターが入る余地が高いことをしめしているのか。
しかし、全体平均に比べてそれほど違いがあるのかそんなにクリアーでない。
1stエクソンが短い傾向にある。
これも全体平均に比べてクリアーではない。
驚いた事に子の論文は結局何の実験もせずに、解析と理屈のみで話が終わっている。
複数のプロモーターが制御しているという理屈は僕も大いに賛同するのだが、
予測だけでもいいものなのか?
バイオインフォマジックだな。
僕の考えとと一致していて興味を持って読んでみたのだが、解析だけでその解析も微妙な結果というのでちょっと残念。
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Genome annotation by high-throughput 5′ RNA end determination
Byung Joon Hwang, Hans-Michael Müller, and Paul W. Sternberg*Proc Natl Acad Sci U S A. 2004 February 10; 101(6): 1650–1655.
今となっては、僕にとっては必要ない技術になってしまったのだが、
TEC-REDについて非常にきれいな実験結果を示した論文である。
TEC-REDとはtrans-spliced exon coupled RNA end determinationの略である。
特別な制限酵素をつかって(非常に大きな制限酵素で認識配列の外側の14-16塩基はなれた部分を切断する、アウトサイドカッターって誰か読んでいたような気がする。例BpmI。
参考http://rebase.neb.com/rebase/enz/BpmI.html)
14塩基のDNA断片を作成し、それらのDNA断片をライゲーションして
コンカテマーをつくりそれをシークエンスする。
この方法により、効率よく、SLトランススプライシングされている5’配列の情報を得ることができる。
解析に関してどんな事が書かれているか興味があったのですが、
遺伝子の解析内容はあまりかかれていなくて、もっぱら技術面だけでした。
Spliced-Leader trans-Splicing in Freshwater Planarians
Ricardo M. Zayas,1 Tyler D. Bold,1 and Phillip A. Newmark
Molecular Biology and Evolution 22 (10): 2048. (2005)
なんだプラナリアでももうSLトランススプライシングは見つかってたんだな。
flatwormだもんな。
この論文前に読んだけどすっかり忘れていた。
プラナリアのSLRNAは2種類あるらしい。
プラナリアで大量にトランススプライシングを受けた遺伝子を読むことは可能だな。
しかし、プラナリアのゲノムはどこまで読まれてるんだろう。
Ricardo M. Zayas,1 Tyler D. Bold,1 and Phillip A. Newmark
Molecular Biology and Evolution 22 (10): 2048. (2005)
なんだプラナリアでももうSLトランススプライシングは見つかってたんだな。
flatwormだもんな。
この論文前に読んだけどすっかり忘れていた。
プラナリアのSLRNAは2種類あるらしい。
プラナリアで大量にトランススプライシングを受けた遺伝子を読むことは可能だな。
しかし、プラナリアのゲノムはどこまで読まれてるんだろう。